2016年12月のこびん

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<第0854号 2016年12月25日(日)>

       クリスマス

         神様って
         どこにいるのだろう
         
         そう思ったら
         あなたの胸に手を当てます
         
         サンタさんって
         どこにいるのだろう
         
         そう思ったら
         やはり胸に手を当てます
         
         クリスマスの
         おくりものは
         あなた自身です
         
         あなた自身が
         あなたを生きていることが
         いちばんの
         おくりものです


   * 挿一輪 *

 あなたにとっていちばんうれしいおくりものは何ですか。
 この世にたったひとつの、あなたのために用意されたもの。
 
 それは、あなた自身です。
 
 これほど何がでてくるか分からないびっくり箱はありません。
 なんといっても、神様まで出してしまうのですから。
 
 世界でたったひとつのおくりものである、あなた。
 
 大切に、大切に、生きてくださいね。


<第0853号 2016年12月18日(日)>

       冬至

         飛び立つ鳥の群れ
         磨き上げられた黒曜石
         
         冬の夕方の街は
         北風の作った一枚の影絵
         
         切り出されたのは
         わたしのこころ


   * 挿一輪 *

 一年でいちばん昼の短い日、冬至。
 
 昼間の陽だまりが愛おしいですね。
 
 太陽はこの日を境に、また新しい旅を始めます。
 ある意味、新年なのかもしれません。
 
 冬至やお正月に限らず、区切りはいつでも作ることができます。
 新しいことへの一歩は、自分の決めた一歩。
 
 思い立ったら、さあ始めましょうか。


<第0852号 2016年12月11日(日)>

       冬だから

         冬だから
         凍った重荷を捨ててしまおう
         
         冬だから
         きりっとエッジをきかせよう
         
         冬だから
         やわらかなものを守ってゆこう
         
         冬だから
         明日につながる種を育てよう


   * 挿一輪 *

 冬だからこそできることがあります。
 
 寒さにじっとしているからこそできることがあります。
 
 冬にできることをするのと、しないのとでは、大きな違いが出ます。
 
 すぐには差はわかりません。
 
 それはいつわかるのでしょうか。
 
 冬が終わったあとの、春、です。
 
 次の春に、自分の新しい芽を見たいですね。


<第0851号 2016年12月4日(日)>

       せなか

         顔も定かでない道祖神
         枯れ草のなか
         朝陽に浮かび上がる
         
         部屋の片すみの
         昔読んだ本
         久しぶりに再会して
         
         忘れ去られたものに
         いまの光があたると
         いとおしいほど輝く
         
         前を探すのもいいけれど
         時には背中がわで
         呼ぶものに耳をかたむけて


   * 挿一輪 *

 前を向いて歩いていると自分の前で探すことが多くなります。
 
 たしかにこれから歩く道。
 視界に入るもののなかに希望や夢があるように思えます。
 
 通りすぎたものは古くさく得るものはもうないのでは。
 
 それでも振り返って、ふと遠くを見てみれば、
 もうだれもかえりみなくなった懐かしいものたちの姿。
 
 それらはほんとうにもう不必要なのでしょうか。
 
 温故知新。
 
 だれもが忘れているからこそ、良いものを再発見することが新鮮です。
 
 自分だけの、過去の遺産からの宝探し、いかがでしょうか?




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